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AI活用【絵本出版】—KDPで学んだ「8割と2割」
「絵本くらい、AIならすぐできる」——そう思っていた
いくらちゃんというキャラクターを主人公に、世界を旅する絵本を作った。
Comfyでイラストを生成し、ローカルのClaude Codeで1ページずつ文字を組み込んでいく。

1枚のイラスト生成にかかる時間は、実測でおよそ1分強。
33ページ分の絵と文章は、正直あっという間にできあがった。

ところが、絵本データが完成してからが長かった。
KDP(Amazonのセルフ出版サービス)に提出する段になって、何度も足を止められることになる。
「アップロードすれば終わり」ではなかった
絵を描くこと、文章を書くこと、ページを組むこと——ここまでは、AIが得意な領域だ。
ローカルのClaude Codeと「P10もOKです、次はP11」とやり取りしながら、迷いなく前に進める。

ところが出版プラットフォームには、AIが代わりに判断してくれない領域がある。
判型、マージン、ファイル形式、ロイヤリティの計算式。
どれも「知っていれば一瞬で終わる」ことばかりなのに、知らなければ足止めを食う。
この記事は、その「知らなかった数時間」の記録だ。
判型で遠回り
絵本のイラストは、8.5×8.5(インチ)の正方形で作っていた。
ところが、KDPの紙の本の判型を選ぶ画面に、正方形の選択肢が見当たらない。
表示されていたのは5.5×8.5、6×9、7×10といった縦長のサイズばかりだった。
実はこのとき、ハードカバーの方がいいのでは、と少し浮気心を出していた。
ところがハードカバーにはカスタムサイズの入力欄がなく、選べるのは7×10など決まったサイズだけ。
ペーパーバックとハードカバーの間を行ったり来たりしているうちに、「正方形は選べないもの」という思い込みが強まり、判型選びだけですっかり迷走してしまった。
仕方なく判型を7×10インチに変更し、正方形のイラストの下に文字用の余白帯を作る設計に切り替えた。
ところが後になって、ペーパーバックの判型のプルダウンには「カスタム」という項目が別にあり、そこで幅と高さを直接入力すれば、最初から正方形のまま出版できることが分かった。
ハードカバーへの浮気がなければ、1日で完成できていたかもしれない。
怖い、怖い。
自分の浮気心💦
この経験からの教訓はシンプルだ。
紙の本を作るときは、判型(完成品のサイズ)を最初に確定させてから作業を始めた方がいい。
イラストや余白の設計は、サイズが決まって初めて意味を持つ。
表紙は、電子と紙でまるで別物だった
一番「これは自分で気づくしかなかった」と感じたのは、実は表紙まわりだった。
Kindle電子版の表紙は、見たままの1枚を入稿すればそれで終わり。
ところが紙の本の表紙は、表表紙・背表紙がひとつながりになった見開きデータを、1枚にして納品しなければならない。
作業量そのものは、さほど大きくない。
ただ「そういうことだったのか」と腑に落ちるまでに、思ったより時間がかかってしまった。
「規定値ちょうど」が一番危ういと知った
紙の本には、印刷時にコンテンツが切れないための余白(マージン)の規定がある。
最初はその規定値ぴったりに絵と文字を配置していた。
ところが実際にKDPの品質チェックにかけると、「画像がマージンからはみ出しています」というエラーが返ってきた。
結局、規定値に対して余分な余白(セーフティバッファ)を持たせる形に作り直すことになった。
とは言っても、AIで数分の作業なのだが…
※昔から、トンボというものが苦手だった💦
今回も、その、トンボに泣かされたというわけだ。
AIに任せたこと、人が確認したこと
振り返ると、今回の作業は驚くほどきれいに、二つに分かれていた。
| 人の作業:2割 | AIが担った部分:8割 |
|---|---|
| 最初の思いつき | 台本生成(Claude) |
| プラットフォームの規約・仕様の解釈 | イラストの生成(ComfyUI) |
| コンテンツチェック | ページへの文字の組み込み(Claude Code) |
| プラットフォームの規約確認・意思決定 | 判型・マージンなどの修正 |
| Kindle ダイレクト・パブリッシング登録作業 | EPUBの検証 |
「全部AIにやらせる」のではない。
AIが8割の下ごしらえをして、人は判断と確認に集中する。
それが、絵本を一冊出版するという小さなプロジェクトの中にも、そのまま現れていた。
今どきは、だれでも出版できる
絵心のない私でも、2日で絵本を完成させて、紙と電子出版予約まで完了することができた。
「校正刷り」の到着が待ち遠しい。
早く見たい!
AIがイラストと文章生成を引き受けてくれる今、残りの2割の作業「判断と確認」さえ自分で担えば、色々な仕組みを自分で作ることができる。
今回のこの一連の作業をスキル化したので、第2弾は、多分1日で完成できると思う。
皆さんもぜひ、挑戦してみてほしい。
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